腰痛がなかなか改善しない方へ|呼吸と腰痛の意外な関係

恵比寿にあるさくま整体院(接骨院併設)の佐久間です。

腰痛でお悩みの方から、

  • マッサージを受けてもすぐ戻ってしまう
  • レントゲンでは異常がないと言われた
  • 長時間座っていると腰がつらい
  • 朝起きると腰が重だるい
  • 運動をすると腰が気になる

このようなご相談をいただくことがあります。

腰痛というと、腰の筋肉や骨盤の問題をイメージする方が多いかもしれません。

もちろん腰そのものに原因がある場合もあります。

しかし実際の臨床では、呼吸の状態が腰への負担に関係しているケースも少なくありません。

私たちは1日に約2万回呼吸をしています。

身体の中で最も多く繰り返している運動が呼吸です。

もしその呼吸が浅くなっていたら、知らないうちに身体のバランスが崩れ、腰へ負担をかけている可能性があります。

今回は腰痛と呼吸の関係について、できるだけ分かりやすくお話していきます。

呼吸は「空気を吸うだけ」の働きではありません

呼吸というと肺の働きを思い浮かべる方が多いと思います。

しかし実際には、呼吸をするたびにさまざまな筋肉が働いています。

その中でも特に大切なのが「横隔膜(おうかくまく)」です。

横隔膜は胸とお腹の境目にある大きな筋肉で、呼吸のたびに上下に動いています。

実はこの横隔膜には、呼吸だけでなく身体を安定させる役割もあります。

そのため、呼吸が浅くなると身体を支える機能にも影響が出ることがあります。

デスクワークやスマホ操作が多い方、ストレスが続いている方は、無意識のうちに呼吸が浅くなっていることも少なくありません。

呼吸が浅いと腰が頑張りすぎてしまいます

身体には「体幹」と呼ばれる土台があります。

体幹というと腹筋をイメージする方も多いですが、実際には横隔膜やお腹の深い筋肉、骨盤まわりの筋肉などが協力して働いています。

呼吸がしっかりできていると、これらの筋肉が自然に連動し、身体を安定させてくれます。

しかし呼吸が浅くなると、その働きが十分に発揮できなくなることがあります。

すると身体はバランスを保とうとして、腰まわりの筋肉を必要以上に使うようになります。

本来は全身で支えるはずの負担を、腰が一人で頑張っている状態です。

その結果、腰の筋肉が疲れやすくなり、慢性的な腰痛につながることがあります。

胸が動かないと腰が動きすぎることがあります

腰痛の方をみていると、胸まわりが硬くなっている方が少なくありません。

本来、肋骨や胸郭は呼吸に合わせて柔らかく動く構造になっています。

しかし呼吸が浅くなると胸郭の動きが少なくなります。

すると身体をひねる時や反る時に、胸の代わりに腰が必要以上に動こうとします。

本来は安定していてほしい腰が動きすぎることで、腰への負担が増えてしまうことがあります。

当院でも、デスクワークの方やゴルフをされている方、ランニングをされている方に多く見られるパターンです。

デスクワークの方に多い呼吸のクセ

長時間パソコン作業をしていると、自然と背中が丸くなります。

すると肋骨が広がりにくくなり、呼吸も浅くなりやすくなります。

実際に腰痛で来院される方の中には、深呼吸をしても胸がほとんど動いていない方もいらっしゃいます。

腰だけをみていても改善につながらない場合は、呼吸や胸郭の動きを確認することが大切だと考えています。

呼吸は天然のコルセットを作っています

呼吸がしっかりできていると、お腹の中には適度な圧力が生まれます。

これを「腹圧(ふくあつ)」と呼びます。

腹圧は背骨を内側から支える役割があり、いわば天然のコルセットのような存在です。

立ち上がる時や歩く時、荷物を持つ時など、日常生活のさまざまな場面で働いています。

しかし呼吸が浅くなると、この腹圧を十分に作れなくなることがあります。

すると背骨や腰への負担が増えやすくなります。

特に反り腰の方や腰を反って支えるクセがある方は、呼吸との関係を確認してみる価値があるかもしれません。

なぜ呼吸が浅くなってしまうのでしょうか?

呼吸が浅くなる原因は一つではありません。

当院へ来院される患者様をみていると、日常生活の影響が関係していることが多い印象です。

  • 長時間のデスクワーク
  • スマホを見る時間が長い
  • 運動不足
  • 睡眠不足
  • 育児や家事による疲労
  • ストレスが続いている

こうした状態が続くと、胸まわりが硬くなり、深く息を吸うことが難しくなる場合があります。

呼吸は無意識に行われるため、自分では気づきにくいことも特徴です。

呼吸と自律神経にも関係があります

呼吸は姿勢や筋肉だけでなく、自律神経とも関係しています。

仕事や人間関係などでストレスが続くと、身体は緊張しやすくなります。

すると呼吸も浅く速くなりやすくなります。

もちろん腰痛の原因がすべて自律神経というわけではありません。

しかし慢性的な腰痛でお悩みの方の中には、身体の緊張が抜けにくく、呼吸が浅くなっている方も少なくありません。

呼吸が浅くなる → 身体が緊張する → 筋肉が硬くなる → 腰に負担がかかる

このような流れが起きている可能性も考えられます。

あなたの呼吸は大丈夫?簡単セルフチェック

次の項目に当てはまるものがないか確認してみてください。

  • 肩や首がいつも張っている
  • 深呼吸をすると肩が上がる
  • デスクワークが多い
  • 猫背と言われることがある
  • ストレスを感じることが多い
  • 口呼吸になりやすい
  • 長時間座ると腰が痛くなる
  • 運動不足を感じている

複数当てはまる場合は、呼吸が浅くなっている可能性があります。

もちろんこれだけで判断できるものではありませんが、ご自身の身体を見直すきっかけになると思います。

当院が腰痛で呼吸を確認する理由

当院では腰痛だからといって腰だけをみることはありません。

呼吸の状態や胸郭の動き、股関節の柔軟性、姿勢や歩き方なども確認しながら、なぜ腰に負担が集中しているのかを整理していきます。

大切なのは「どこが痛いか」ではなく、「なぜそこに負担がかかっているのか」を考えることです。

腰を施術してもすぐ戻ってしまう場合は、呼吸や身体の使い方に原因が隠れていることもあります。

当院では筋膜リリース(ラジオ波)・手技療法・運動療法を組み合わせながら、その方に合った施術をご提案しています。

その場だけ楽になることではなく、再発しにくい身体づくりも大切にしています。

「自分の呼吸は大丈夫かな?」と気になった方は、お気軽にご相談ください。

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まとめ

腰痛の原因は腰だけとは限りません。

呼吸が浅くなることで体幹の安定性が低下したり、胸まわりの動きが悪くなったりして、結果として腰に負担がかかることがあります。

身体の中で最も多く行われている運動が呼吸です。

だからこそ、呼吸の質は身体全体の状態にも関わっています。

私自身も交通事故によるケガや手術を経験し、身体の不調に悩んだ時期がありました。

だからこそ、不安なお気持ちに寄り添いながら、患者様と一緒に改善を目指していきたいと考えています。

腰痛がなかなか改善しない方は、呼吸という視点から身体を見直してみるのも一つの方法かもしれません。

まずは相談だけでも大丈夫です。

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参考文献・参考サイト

  • 厚生労働省
  • 日本整形外科学会
  • PubMed(National Library of Medicine)
  • Hodges PW, Gandevia SC. Activation of the human diaphragm during a repetitive postural task.
  • McGill SM. Low Back Disorders.
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