四十肩・五十肩で腕が上がらないのはなぜ?無理に上げてもいい?|恵比寿・広尾

四十肩・五十肩で腕が上がらないのはなぜ?無理に上げてもいい?
こんなお悩みはありませんか?
・肩が痛くて、腕を上まで上げられない
・四十肩・五十肩と言われたけれど、このまま動かなくならないか不安
・「動かした方がいい」と聞いたけれど、動かすと痛い
・固まるのが怖くて、痛くてもストレッチを続けている
・洗髪や着替え、洗濯物を干す動作がつらい
四十肩・五十肩で肩の動きが悪くなると、「動かした方がいいのか」「休ませた方がいいのか」と迷う方は少なくありません。
特に、実際に腕を動かすと痛みが出る場合、「無理をした方がいいのかな」「このまま固まってしまわないかな」と不安になりますよね。
まず知っておいていただきたいこと
四十肩・五十肩で腕が上がらないときは、単純に「肩が硬いから伸ばせばよい」と考えないことが大切です。
痛みが強くて上げられないのか、肩関節の動きが制限されているのか、力が入りにくいのか、肩甲骨や胸郭を含めた動きが関係しているのかによって、考え方は変わります。
この記事では、四十肩・五十肩で腕が上がりにくくなる理由や、無理に上げてもよいのか、自宅で動かすときに何を考えればよいのかについて、理学療法士・柔道整復師の立場から分かりやすく解説します。
四十肩・五十肩で腕が上がらなくなるのはなぜ?
四十肩・五十肩は一般的な呼び方で、医療機関では肩関節周囲炎などと診断されることがあります。
肩の周囲には、関節を包む関節包や腱板、靱帯、滑液包、筋肉など、さまざまな組織があります。
四十肩・五十肩では、肩関節周囲の組織の炎症や硬さなどが関係し、痛みや関節可動域の制限がみられることがあります。
ただし、「腕が上がらない」という症状が同じでも、身体の状態が全員同じとは限りません。
そのため、まずは「なぜ上がらないのか」を分けて考えることが大切です。
1.痛みが強くて腕を上げられない
肩を動かそうとすると痛みが強く出て、途中で腕を止めてしまう状態です。
この場合、必ずしも「肩が完全に固まっている」とは限りません。
痛みが強いために、身体が無意識に動きを抑えている可能性もあります。
特に、夜間痛が強い時期や、少し動かしただけでも肩がズキッとする時期には、無理に可動域を広げようとすると負担になる場合があります。
2.肩関節が硬くなって上げにくい
強い痛みは少し落ち着いてきたものの、「以前より肩が動かない」「反対側と比べると明らかに上がらない」という方もいます。
この場合には、肩関節周囲の組織の硬さや関節可動域の制限が関係している可能性があります。
肩の動きを確認するときは、腕を前から上げるだけではありません。
横から上げる、外側へひねる、背中に手を回すなど、複数の方向の動きを確認します。
たとえば「頭には手が届くけれど、エプロンを結ぶような動作ができない」という方もいます。
同じ四十肩・五十肩でも、どの方向が動きにくいかは一人ひとり異なります。
3.自分では上げにくいけれど、支えると動く
肩を自分の力で動かすことを「自動運動」、反対の手や他者の補助で動かすことを「他動運動」といいます。
この2つを比べることで、肩の状態を考えるヒントになります。
たとえば、自分では腕を上げにくいのに、補助すると比較的動く場合には、関節の硬さだけでなく、痛みや筋力、腱板の働きなども考える必要があります。
反対に、自分で上げても、他者に動かしても同じように動きが制限されている場合には、関節そのものの可動域制限についても確認します。
肩の評価で大切なポイント
「何度まで腕が上がるか」だけを見るのではありません。
自分で動かしたときと補助して動かしたときの違い、痛みの出方、力の入り方、肩甲骨の動きなどを合わせて確認することで、現在の状態を考えていきます。
「腕が上がらない=四十肩・五十肩」とは限りません
40代・50代で肩が痛くなり、腕が上がらなくなると、「年齢的に五十肩だろう」と考える方も多いと思います。
しかし、肩の痛みや腕の上げにくさは、四十肩・五十肩だけにみられる症状ではありません。
腱板損傷・腱板断裂、石灰沈着性腱板炎などの肩関節の問題や、場合によっては頚椎など肩以外の問題が関係している可能性もあります。
そのため、「年齢的に五十肩だと思うから」と自己判断するのではなく、症状によっては整形外科で診察を受けることが大切です。
特に確認していただきたいこと
腕が上がらない原因を、見た目や年齢だけで判断することはできません。
まだ医療機関を受診していない方や、今までとは違う強い症状が出ている方は、一度整形外科で相談することをおすすめします。
四十肩・五十肩は無理に腕を上げた方がいい?
結論からお伝えします
「肩が固まるのが怖いから、痛みを我慢してでも無理に上げる」と考える必要はありません。
一方で、怖さからまったく動かさなくなってしまうことが適切とも限りません。
大切なのは、「動かす」「動かさない」の二択ではなく、現在の痛みや動きの状態を確認しながら負担を調整することです。
四十肩・五十肩では、痛みが強い時期と、痛みは落ち着いてきたものの硬さが目立つ時期とでは、運動の考え方も変わってきます。
痛みが強い時期
安静にしていても痛い、夜も痛くて眠れない、少し腕を動かしただけでも強く痛むような時期は、積極的に可動域を広げることより、まず痛みの状態を確認することが大切です。
「早く動くようにしたいから」と強いストレッチを何度も繰り返している場合は、一度方法を見直した方がよいこともあります。
動かした直後だけでなく、その日の夜や翌日に痛みが強くなっていないかも確認しましょう。
痛みが落ち着き、硬さが目立ってきた時期
強い痛みは減ってきたものの、「腕が上がらない」「背中に手が回らない」といった硬さが残る場合には、状態に合わせて少しずつ運動を行うことが検討されます。
ただし、この段階でも「痛いほど伸ばせば、早く動くようになる」とは限りません。
運動後に痛みが大きく増えていないか、夜間痛が強くなっていないかなど、身体の反応を確認しながら進めることが大切です。
四十肩・五十肩の運動について詳しく知りたい方へ
痛いときに動かしてよいのか、どの程度の負荷で行うのかなど、運動についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
運動で大切なのは「やったかどうか」だけではありません
四十肩・五十肩の運動では、「毎日この運動をすればよい」という考え方だけでは十分ではありません。
大切なのは、実際に行った後に身体がどう反応したかです。
当院では次のような流れを大切にしています
現在の状態を確認する
↓
なぜその運動を行うのか説明する
↓
納得できる方法を試してみる
↓
痛みや動きの反応を確認する
↓
必要に応じて、方法や負荷を調整する
運動を一度決めたら、ずっと同じ方法を続けなければいけないわけではありません。
身体の状態が変われば、必要な運動や負荷も変わる可能性があります。
肩だけを見ても、腕の上がりにくさが分からないことがあります
「肩が上がらないのだから、肩関節だけを柔らかくすればよい」と思われるかもしれません。
しかし、腕を頭の上まで上げる動作では、肩関節だけが動いているわけではありません。
肩甲骨が動き、胸郭の上で位置を変え、体幹も姿勢を調整しながら腕を上げています。
肩甲骨の動き
腕を上げるときには、肩関節の動きに合わせて肩甲骨も動きます。
肩関節の動きが制限されていると、肩甲骨を大きく動かしたり、肩をすくめたりして補うことがあります。
そのため、単純に「腕が何度上がるか」だけではなく、どのような動き方で上げているのかを見ることが重要です。
たとえば、反対側と比べて肩が大きくすくんでいないか、身体を反らして腕を上げていないかなども確認します。
胸郭や姿勢との関係
腕を上げる動作では、胸椎や胸郭の動きも関係します。
たとえば、背中を丸めた姿勢と身体を起こした姿勢で、肩の動かしやすさが変わる方もいます。
ただし、だからといって「姿勢が悪いことが五十肩の原因」と単純に決めつけることはできません。
実際に姿勢を変えたときに肩の動きや痛みがどう変化するのかを確認し、その方にとって関係しているのかを考えることが大切です。
日常生活の「何ができないのか」も大切です
肩の状態を考えるときは、検査台の上で腕が何度上がるかだけでは十分ではありません。
患者様が実際の生活で何に困っているのかを確認することも大切です。
四十肩・五十肩で困りやすい動作の例
・洗濯物を干す
・髪を洗う
・ドライヤーを使う
・高い棚の物を取る
・上着を着る、脱ぐ
・エプロンや下着を後ろで留める
・背中を洗う
・仕事で高い場所に手を伸ばす
同じ「肩が上がらない」という症状でも、「仕事で高い場所に手を伸ばせない」のと、「夜の痛みで眠れない」のでは、優先して考えることが違います。
当院では症状名だけではなく、「いつから」「どの動作で困るのか」「生活や仕事にどのような影響があるのか」「最終的に何ができるようになりたいのか」まで伺うことを大切にしています。
自宅で運動するときに確認したいこと
四十肩・五十肩では、状態に応じて運動療法が行われることがあります。
ただし、インターネットや動画で紹介されている運動をすべて行えばよいわけではありません。
同じ四十肩・五十肩でも、痛みの程度や関節可動域、症状が始まってからの経過などによって、取り組みやすい運動は異なります。
運動するときは、次の点を確認してみてください
・何のために行う運動なのか
・運動中の痛みはどうか
・運動後に痛みが強くなっていないか
・その日の夜に痛みが増えていないか
・翌日に症状が強く残っていないか
運動後に痛みが明らかに強くなる場合や、夜間痛が増える場合には、回数・強さ・動かす範囲などが現在の状態に合っているか見直す必要があります。
夜に肩が痛くて眠れない場合
腕が上がらないだけでなく、夜になると肩が痛む方もいます。
寝返りをしたときに痛む、痛い側を下にするとつらい、じっとしていてもズキズキするなど、夜間痛の出方もさまざまです。
夜間痛がある場合も、「肩が硬いからストレッチを増やせばよい」と一律には考えません。
日中の運動量や寝る姿勢、痛みの強さなどを確認しながら対応を考える必要があります。
このような場合は、まず整形外科へご相談ください
肩が上がらないからといって、すべてを整体や運動だけで判断することはできません。
医療機関での確認をおすすめしたい症状
・転倒や事故など、明らかな外傷のあとから腕が上がらない
・突然、強い肩の痛みが出た
・腕に力が入りにくい
・しびれなどの神経症状がある
・肩が赤く腫れている
・発熱を伴っている
・痛みが強く、日常生活への影響が大きい
・長期間症状が続いている
また、「五十肩だと思っているけれど、一度も診断を受けていない」という場合も、必要に応じて整形外科で状態を確認してもらうことが大切です。
レントゲン、超音波検査、MRIなどの画像検査が必要かどうかは、医師が診察したうえで判断します。
さくま整体院では「なぜ上がらないのか」を一緒に確認します
恵比寿・広尾のさくま整体院では、「五十肩だからこの施術をする」と最初から決めるのではなく、まず現在の身体の状態を確認することを大切にしています。
肩の痛みが始まった時期、医療機関での診断や検査内容、夜間痛の有無、仕事や生活で困っている動作などを伺います。
そのうえで、必要に応じて次のような点を確認します。
肩を見るときに確認すること
・肩関節の動く範囲
・自分で動かした場合と補助して動かした場合の違い
・痛みが出る位置や動作
・筋力や力の入り方
・肩甲骨の動き
・胸郭や姿勢
・実際に困っている生活動作
大切なのは、検査をたくさん行うことではありません。
「ここが悪い」と決めつけるためではなく、「何が現在の動きに関係していそうなのか」を患者様と共有するために評価します。
そして、なぜその施術や運動を行うのかをできるだけ分かりやすく説明し、納得いただいたうえで進めていきます。
院長自身も肩の痛みとリハビリを経験しています
私自身も、肩の腱板損傷・断裂や肩の拘縮、夜間痛を経験し、長期間リハビリに取り組んだ経験があります。
治療家として知識があっても、自分が患者側になると、「このまま動かなかったらどうしよう」「今日はどこまで動かしていいのだろう」と不安になることがありました。
もちろん、私自身の経験がすべての患者様に当てはまるわけではありません。
だからこそ、自分の経験だけで施術方法を決めるのではなく、医学的な情報と目の前の患者様の状態を分けて考えることを大切にしています。
肩が何度上がるかだけではなく、「何に困っているのか」「どうなりたいのか」を伺いながら、一緒に方法を考えていきます。
四十肩・五十肩について詳しく知りたい方へ
この記事では、「腕が上がらない」という悩みに絞って説明しました。
四十肩・五十肩の症状や経過、当院での評価や施術について全体的に知りたい方は、以下の症状ページをご覧ください。
四十肩・五十肩の総合ページ
よくある質問
Q.五十肩は痛くても動かした方がいいですか?
痛みの程度や時期によって考え方が異なります。
強い痛みを我慢して無理に可動域を広げればよいわけではありません。一方で、必要以上に動かさない状態が続くことが適切とも限りません。
現在の状態を確認しながら、動かす範囲や負荷を調整することが大切です。
Q.腕が90度くらいまでしか上がりません。五十肩ですか?
腕が上がる角度だけで四十肩・五十肩と判断することはできません。
肩関節の可動域だけでなく、痛み、筋力、腱板の状態なども確認する必要があります。
まだ診断を受けていない場合は、まず整形外科への相談をご検討ください。
Q.肩甲骨を動かせば肩は上がるようになりますか?
腕を上げる動作には肩甲骨も関係しますが、「肩甲骨を動かせば五十肩がよくなる」と単純にはいえません。
肩関節そのものの可動域や痛みなども含め、何が動きを制限しているのかを確認することが大切です。
Q.ストレッチをした後に痛くなる場合も続けた方がいいですか?
運動後に痛みが大きく増える場合や、夜間痛が強くなる場合には、運動の強さ・回数・方法が現在の状態に合っているか見直した方がよいことがあります。
痛みを我慢して続けることを前提にせず、必要に応じて専門家へ相談してください。
Q.整形外科に通いながら相談できますか?
はい。
医療機関で診断・検査・治療を受けている場合は、その内容を確認しながら身体の状態を考えます。
また、医療機関での診察が必要と考えられる場合には、整形外科などへの受診をおすすめすることもあります。
まとめ|「上がらない肩」を無理に動かす前に、今の状態を確認しましょう
四十肩・五十肩で腕が上がらないと、「固まってしまう前に何とかしなければ」と焦ってしまうかもしれません。
しかし、痛くて上がらないのか、関節の硬さで上がらないのか、自分の力では上げにくいのかなどによって、考えることは変わります。
この記事で一番お伝えしたいこと
大切なのは、痛みを我慢して同じ運動を続けることではありません。
現在の状態を確認し、納得できる方法を試し、その後の身体の反応を見ながら方法を調整していくことです。
「自分の場合は動かした方がいいのか分からない」
「病院で五十肩と言われたけれど、肩がなかなか上がらない」
「運動を続けているけれど、この方法でよいのか不安」
そのような場合は、一人で判断を続けず、現在の状態を一度確認してみることも選択肢の一つです。
肩の状態について相談したい方へ
さくま整体院(接骨院併設)では、症状名だけで判断せず、これまでの経過や現在困っていることを伺ったうえで身体の状態を確認します。
施術や運動を一方的に決めるのではなく、「なぜこの方法を行うのか」をご説明しながら、一緒に考えていくことを大切にしています。
「まず自分の肩がどのような状態なのか知りたい」という段階でもご相談ください。
さくま整体院(接骨院併設)
〒150-0013
東京都渋谷区恵比寿3-2-9 光陽ビル101
恵比寿駅徒歩10分
広尾駅徒歩12分
電話:03-6277-4052
この記事の監修
佐久間裕二
さくま整体院(接骨院併設) 院長
理学療法士・柔道整復師
肩の痛みを「痛い場所だけ」の問題として決めつけず、肩関節・肩甲骨・胸郭・筋力・姿勢・動作・生活背景などを確認しながら、患者様がご自身の身体について理解できる説明を大切にしています。



