交通事故での「脛骨高原骨折」治療・リハビリ体験談➀

院長自身の交通事故・リハビリ体験

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交通事故で脛骨高原骨折と診断された
理学療法士である私の体験談

恵比寿にある「さくま整体院(接骨院併設)」で院長をしている佐久間裕二です。

3年ほど前、通勤中のバイク事故で脛骨高原骨折、粉砕骨折、外側半月板損傷、腓骨神経損傷という
いくつもの診断を一度に受けました。

理学療法士としては、脛骨高原骨折で手術を受けた患者様のリハビリを何人も担当してきましたし、
それなりに理解しているつもりでいました。

それでも、いざ自分が担架に乗せられ、レントゲンの画像を見せられながら
「回復には年単位かかるかもしれません」と言われた瞬間は、正直、頭が真っ白になりました。

この記事では、事故が起きた日のこと、診断された内容、当時どう感じていたか、
そして理学療法士として自分の身体について調べたことを、

治療する側とされる側、両方の目線

で書いてみようと思います。

先にお伝えしておきたいこと

脛骨高原骨折とひとことで言っても、骨の折れ方や関節面の状態、
半月板や神経を巻き込んでいるかどうかは人によってまったく違います。

なので「脛骨高原骨折=だいたい何カ月で治る」という単純な話ではありません。
これは自分が実際にそうだったので、強く感じたことです。

事故直後の私は、まさにその「先が見えない」状態にいました。
同じようなケガをして不安な思いをしている方に向けて、
一人の患者としての経験を、できるだけ飾らずに残しておきたいと思い、この記事を書いています。

約3年前、バイク通勤中に交通事故に遭いました

いつもと同じ道を走っていました

事故が起きたのは、3年ほど前の3月下旬のことです。

当時の私は、バイクで職場まで通っていました。特に変わったこともない、いつもの通勤路です。

その日も普段どおり走っていたところ、脇道から突然車が出てきました。
とっさにブレーキをかけましたが、間に合わず、そのまま衝突してしまいました。

救急車で搬送されました

気づいたときには、自力で立ち上がれるような状態ではありませんでした。
駆けつけた救急隊にそのまま医療機関へ運ばれました。

膝には強い痛みがあり、加えて肩にも損傷を負っていたため、
体を少し動かすだけでも一苦労という状態でした。

脛骨高原骨折という診断

検査の結果、告げられたのは「脛骨高原骨折」という診断名でした。

脛骨高原というのは、すねの骨(脛骨)のうち、膝関節をつくっている一番上の部分です。
体重を支える大事な関節面が含まれる場所で、私のケースは単純な骨折ではありませんでした。

救急搬送後に脛骨高原骨折と診断されました

「脛骨高原骨折」という診断名を聞いても、同じ言葉で括られる方すべてが
同じ状態というわけではありません。

骨がどこで、どんな形で折れているか。関節面がどれだけ影響を受けているか。
周りの組織にどのくらいダメージが及んでいるか。
これらの組み合わせによって、必要な治療やリハビリの進め方はまったく違ってきます。

私の場合は、脛骨の関節面を含む部分に縦方向の骨折があり、
さらに骨がいくつもの破片に分かれてしまう、いわゆる粉砕骨折の状態でした。

ここでお伝えしているのは、あくまで私自身の診断と体験です

脛骨高原骨折の状態や回復経過は、骨折の形、手術内容、合併している損傷、
年齢、全身の状態などによって一人ひとり違います。

同じ診断名がついていても、私と同じ経過をたどるとは限りません。

いま治療中の方は、まず主治医や担当の理学療法士から受けている指示を優先してください。

私に起きていた骨折と複数の損傷

私の場合は骨折だけでなく、膝の周りにいくつもの損傷が重なっていました。

脛骨高原骨折

膝関節をつくる脛骨上部の骨折です。私の場合は関節面を含む部分に縦方向の骨折がありました。

粉砕骨折

骨が一本の線で折れるのではなく、複数の破片に分かれてしまっている状態でした。

外側半月板損傷

膝関節内にある外側半月板にも、強い損傷が起きていました。

腓骨神経損傷

すねの外側あたりを通る神経にも損傷がありました。

肩の腱板損傷

膝だけでなく肩にも損傷があり、日常生活に大きな支障が出ました。

膝が痛くて脚を使えないうえに、肩も十分に動かせない。
移動も、着替えも、トイレも、お風呂も、それまで何も考えずにできていたことが、
ひとつひとつ簡単ではなくなりました。

正直なところ、当時は本当に先が見えないと感じていました。

「年単位になる」と伝えられたとき

診断を受けたあと、主治医から「回復にはかなり長い時間がかかる可能性があります」
という説明がありました。

「どれくらいかかりそうですか」と私が尋ねると、

主治医は少し間を置いてから、
「正直なところ、年単位になる可能性があります」と答えました。

その一言を聞いたときのことは、今でもよく覚えています。本当にショックでした。

仕事にちゃんと戻れるのだろうか。もう一度普通に歩けるようになるのだろうか。
膝はどこまで動くようになるのだろうか——そんな問いが、頭の中を何度も巡りました。

理学療法士として身体の仕組みについての知識はあっても、
いざ自分自身の先行きが見えなくなると、不安な気持ちは何も変わらないのだと、このとき痛感しました。

理学療法士として調べた回復経過に関わるポイント

私はそれまで理学療法士として、脛骨高原骨折の手術後にリハビリを担当した経験が何度もありました。

だからこそ事故直後は、「本当に年単位までかかるものなのだろうか」という思いも正直ありました。

そこで、自分自身の画像や診断内容、受ける予定の手術について、できる限り自分でも調べてみることにしました。

調べていく中で、私が特に重要だと感じたのは、次のような点です。

骨折のタイプ

脛骨高原骨折にはいくつもの折れ方があり、
医療現場ではSchatzker分類などを使って骨折の状態を整理することがあります。

関節面の状態

膝関節をつくる関節面が、どの程度影響を受けているかを確認します。

骨移植の有無

関節面の陥没や骨の欠損に対して骨移植が行われたかどうかも、
治療経過を考えるうえで自分なりに確認した点でした。

半月板損傷

骨折だけでなく、半月板などの関節内組織に損傷があるかどうかも確認します。

神経損傷

神経に損傷がある場合、感覚や筋肉の働きに影響が出ることがあります。

私の場合は、骨折そのものが複雑だったことに加えて、半月板損傷と神経損傷も重なっていました。

主治医が「年単位になるかもしれない」と話していたのは、
こうした要素をすべて踏まえたうえでの説明だったのだと、後になって理解できました。

回復期間は、診断名ひとつだけでは判断できません

回復の見通しは、骨折の名前だけで決まるものではありません。

骨折の形、関節面、周囲の軟部組織、神経、手術の内容、
荷重を始める時期、リハビリの進み方など、複数の要素を合わせて確認する必要があります。

自分が患者になって初めて分かったこと

知識があっても、不安がなくなるわけではありませんでした

理学療法士として骨折や手術後のリハビリについての知識があっても、
いざ自分が患者の立場になると、感じ方はまるで違うものでした。

痛みがあること。身体を思うように動かせないこと。明日どうなっているか分からないこと。
そして、家族や周りの人の助けがなければ日常生活すら送れないこと。

それまで患者様の話を聞いて「わかっているつもり」でいたことが、
実際に自分の身に起きてみると、まったく違う重みを持って感じられました。

この経験があってから、患者様の身体を診るときには、関節の角度や筋力の数値だけでなく、

日常生活の中で何に困っているのか、どんな不安を抱えているのか

を、以前よりも丁寧に伺うようになりました。

同じようなケガで悩んでいる方へ

交通事故によるケガは、一人ひとり状態がまったく違います。

同じ「脛骨高原骨折」という診断名でも、骨折の形や合併している損傷によって、
治療やリハビリの内容は大きく変わってきます。

インターネットで調べると、順調に回復した方の話も出てくれば、
長い間苦しんでいる方の話も出てきます。

私自身、入院中は何度も検索しては、自分と他の人の経過を比べて落ち込むこともありました。

それでも振り返って思うのは、大切なのは自分のケガや手術の状態をきちんと理解したうえで、
主治医や担当者と相談しながら、今できることをひとつずつ積み重ねていくことだったということです。

事故に遭わないのが一番であることに間違いはありません。

それでも、もし事故に遭って同じようなケガで不安を抱えている方がいたら、
私の経験が少しでも参考になればと思っています。

次の記事では、手術のときに実際に経験したことについてお伝えするつもりです。

よくある質問

脛骨高原骨折は、どのくらいで回復しますか?

回復期間は、骨折の形、関節面の状態、半月板や神経の損傷、手術内容、
リハビリの進み方などによって変わります。診断名だけで一律に判断することはできません。

同じ脛骨高原骨折なら、佐久間先生と同じ経過になりますか?

同じ診断名でも、状態は一人ひとり異なります。
この記事はあくまで私自身の体験であり、すべての方に同じ経過が当てはまるわけではありません。

リハビリについて相談できますか?

医療機関での診断や主治医の指示を大切にしたうえで、
現在の身体の状態や日常生活で困っていることについてご相談いただけます。

手術後に痛みや動かしにくさが残っていても相談できますか?

もちろんご相談いただけます。
ただし、強い腫れ、熱感、急激な痛みの悪化、しびれや筋力低下などがある場合は、
先に医療機関へご相談ください。

医療機関への相談を優先していただきたい症状

  • 痛みや腫れが急に強くなった
  • 膝に強い熱感や赤みがある
  • 発熱を伴っている
  • 脚へ体重をかけられない
  • しびれや感覚低下が強くなった
  • 足首や足の指へ力が入りにくい
  • 手術した部分に異常を感じる

上記のような症状がある場合は、セルフケアや施術よりも先に、
主治医または医療機関へご相談ください。

脛骨高原骨折後の身体についてお悩みの方へ

「こんな状態で相談してもいいのだろうか」と迷っている段階でも、まったく問題ありません。

主治医から受けている説明や、今困っている動作を確認しながら、
できることを一緒に整理していきましょう。

この記事を書いた人


さくま整体院(接骨院併設)
院長 佐久間裕二

理学療法士・柔道整復師

自身も交通事故による脛骨高原骨折、粉砕骨折、外側半月板損傷、腓骨神経損傷を経験。

手術、入院、リハビリ、抜釘後の経過をすべて経験した一人の患者として、
身体の状態だけでなく、患者様が抱えている不安も一緒に整理することを大切にしています。

※この記事は院長自身の体験をもとにしています。診断や治療については、医師の判断を優先してください。

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