変形性膝関節症と診断されると、「膝が変形しているなら、もう元には戻らないのでは」「このまま歩けなくなるのでは」「いずれ手術になるのかな」と不安になる方もいらっしゃると思います。
変形性膝関節症では、膝関節にさまざまな構造的変化がみられ、痛みや腫れ、動かしにくさなどが生じることがあります。
一方で、診断名や画像だけを見るのではなく、実際にどのような動作で困っているのか、膝がどの程度動くのか、筋力や歩行はどうかなど、現在の身体機能を確認することも大切です。
「変形している=何もできない」と決めつけないことが大切です
医療機関で診断された内容を大切にしながら、現在の痛み、関節の動き、筋力、歩行、日常生活などを確認すると、今から取り組めることが見つかる場合があります。
さくま整体院(接骨院併設)では、診断名だけで施術内容を決めず、「今、何に困っているのか」「これから何ができるようになりたいのか」をお聞きしながら一緒に考えていきます。
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨をはじめ、軟骨の下にある骨、滑膜、半月板など、関節を構成する組織に変化が起こる疾患です。
日本整形外科学会では、関節軟骨の加齢による変化のほか、肥満や素因などが関係することや、骨折、靱帯・半月板損傷などの外傷、感染の後遺症として発症する場合があると説明されています。
つまり、「年齢だけ」「筋力低下だけ」「筋膜だけ」と一つの原因で説明できるものではありません。
また、変形性膝関節症の診断は医師が問診や診察を行い、X線(レントゲン)検査などを用いて判断します。必要に応じてMRIなどの検査が行われることもあります。
整体・接骨院では画像診断を行うことはできませんので、診断や画像検査が必要と考えられる場合には整形外科など医療機関での確認が重要です。
変形性膝関節症では、膝の痛みや腫れ、動かしにくさなどがみられることがあります。
日本整形外科学会では、初期には立ち上がりや歩き始めなどの動作開始時に痛みを感じ、状態が進むと階段の上り下りや正座が難しくなり、さらに進行すると安静時の痛みや膝の伸ばしにくさ、歩行の難しさなどがみられる場合があると説明されています。
ただし、すべての方が同じ経過をたどるわけではありません。
同じ「変形性膝関節症」という診断でも、困っていることや身体機能は一人ひとり異なります。
変形性膝関節症では、X線(レントゲン)などの画像検査は診断や状態を確認するうえで重要です。
一方で、日常生活を考えるときには、画像だけでなく「実際に何ができて、何に困っているのか」を確認することも大切です。
たとえば、階段がつらい場合には、膝の曲げ伸ばし、筋力、痛みや腫れなどを確認します。
必要に応じて、立ち上がりや歩行、股関節や足首の動きなども確認し、どのような動作で膝への負担が増えている可能性があるのかを考えていきます。
「変形があるから痛い」だけでも、「膝以外が原因」だけでも考えません。
医療機関で確認された膝関節の状態を尊重しながら、現在の痛み、腫れ、可動域、筋力、歩行や生活上の困りごとなどを合わせて考えることが大切です。
変形性膝関節症の治療には、一つだけではなく複数の選択肢があります。
日本整形外科学会では、症状に応じて薬物療法、関節内注射、運動器リハビリテーション、物理療法、足底板や膝装具などが行われ、保存的な治療で十分な結果が得られない場合には手術治療が検討されると説明されています。
痛みや症状に対して、医師の判断で内服薬や外用薬、関節内注射などが選択されることがあります。
薬や注射については医師の診察を受け、ご自身の状態に合った方法を相談してください。
変形性膝関節症では、運動療法も重要な保存的治療の一つです。
「変形性膝関節症診療ガイドライン2023」では、運動療法は痛み、身体機能、日常生活機能の改善に有用であるとして推奨されています。
ただし、運動なら何でもよいわけではありません。
痛みや腫れ、膝の動き、筋力、画像所見などを踏まえて状態を確認し、その方に合わせて運動の種類や負荷を考えることが重要です。
保存的な治療を行っても症状や生活上の支障が大きい場合には、医師と相談しながら手術治療が検討されることがあります。
手術が必要かどうかは、画像所見だけではなく、痛みや身体機能、生活への影響、これまで行ってきた治療などを踏まえて医師と相談することが大切です。
患者様からよく聞かれるのが、「膝が変形しているのに運動して大丈夫ですか?」という質問です。
変形性膝関節症では運動療法が推奨されていますが、「痛くても我慢して鍛えればよい」という意味ではありません。
筋力トレーニング、有酸素運動などさまざまな方法がありますが、現在の膝の状態や体力、生活環境によって適した内容は異なります。
運動を始めるときは、運動中の痛みだけでなく、終了後や翌日に症状がどのように変化するのかも確認します。
症状が強くなっている場合には、同じ運動を続けるのではなく、負荷や内容を見直すことも必要です。
膝の運動について詳しく知りたい方は、
膝痛のトレーニングについて
も参考にしてください。
さくま整体院(接骨院併設)では、医師から変形性膝関節症と診断されている場合、その診断内容やこれまでの治療経過を確認します。
そのうえで、「変形性膝関節症だからこの施術」と一律に決めるのではなく、現在の身体機能を評価していきます。
いつから痛むのか、どのような動作で困るのか、病院でどのような説明を受けたのか、これまでどのような治療やリハビリを行ってきたのかをお聞きします。
そして、「買い物へ歩いて行きたい」「旅行を楽しみたい」「階段を楽に上りたい」「スポーツを続けたい」など、患者様がこれからどうなりたいのかも確認します。
痛む場所、腫れ、膝の曲げ伸ばし、筋力などを確認します。
必要に応じて、立ち上がり、歩行、しゃがむ動作なども確認します。
歩行や階段などでは、膝だけではなく股関節や足首も一緒に働きます。
そのため、膝の状態を確認したうえで、必要に応じて股関節や足首の動き、筋力、身体の使い方なども評価します。
ただし、「股関節が硬いから変形性膝関節症になった」「姿勢が悪いから膝が痛い」など、一つの要素だけを原因と決めることはしません。
評価した結果をもとに、「今は何を優先して取り組むのか」「なぜこの運動や施術を行うのか」をできるだけ分かりやすくお伝えします。
説明を聞いて納得していただいたうえで、方法を一緒に考えていきます。
評価 → 説明 → 実践 → 反応確認 → 再評価
一度決めた方法を続けるだけではなく、実際の身体の反応を確認しながら必要に応じて方法を調整します。
当院では、変形性膝関節症に対して特定の施術だけを行うわけではありません。
評価した内容に応じて、手技、物理療法、運動療法、セルフケアなどを検討します。
膝周囲の状態や関節の動きを確認し、必要に応じて膝周囲や関連する部位に対して手技を行う場合があります。
手技だけですべてを解決しようとするのではなく、身体機能や目標に応じて運動療法などを組み合わせます。
状態や目的に応じて、ラジオ波や電気刺激などの物理療法を選択する場合があります。
物理療法は「変形性膝関節症なら必ず行うもの」ではありません。
何を目的として使用するのかを説明し、実施した場合には身体の反応を確認します。
ラジオ波を用いた施術について詳しく知りたい方は、
ラジオ波を用いた施術について
をご覧ください。
筋力や関節の動き、日常生活で困っている動作などを確認しながら、その方に必要と考えられる運動を行います。
膝周囲だけではなく、必要に応じて股関節や足部などを含めて運動することもあります。
大切なのは、たくさんの運動を行うことではなく、「なぜこの運動を行うのか」を理解し、身体の反応を確認しながら続けることだと考えています。
以前の当院の説明では、変形性膝関節症の痛みと「筋膜の硬さ」を強く結びつけて説明していました。
現在は、変形性膝関節症の痛みを筋膜だけで説明することは適切ではないと考えています。
膝関節の状態、痛みや腫れ、筋力、関節可動域、身体活動、歩行など、さまざまな要素を確認する必要があります。
手技やラジオ波を用いる場合も、「筋膜をリリースすれば変形性膝関節症が治る」という考え方ではありません。
現在の状態を評価したうえで、必要と考えられる場合に選択する方法の一つとして位置づけています。
変形性膝関節症と診断されている方でも、症状に変化があった場合には医療機関での確認が必要になることがあります。
このような場合や、ご自身で判断できない場合には、まず整形外科など医療機関へご相談ください。
変形性膝関節症だけでなく、階段、歩行、スポーツなどで生じる膝の痛み全般については、
膝の痛みの症状ページ
で詳しく説明しています。
「自分の膝の痛みが変形性膝関節症によるものなのか分からない」という方も、まずはこちらをご覧ください。
私自身、交通事故による膝の大きなケガで手術を受け、長期間のリハビリを経験しました。
思うように身体を動かせず、以前できていたことができない時期もありました。
その経験から感じているのは、診断名だけではなく、「今、何に困っているのか」「これから何をしたいのか」を確認することの大切さです。
もちろん、私自身の経験と患者様の状態は同じではありません。
自分に合っていた方法をそのまま患者様へ当てはめるのではなく、一人ひとりの状態を評価し、何を行うかを相談しながら考えていきます。
私自身の膝の経験について詳しくは、
変形性膝関節症と向き合う院長の体験談
でもお伝えしています。
変形性膝関節症では運動療法が推奨されています。
ただし、痛みや腫れ、関節の動き、筋力、画像所見などによって適した運動や負荷は異なります。
「痛くても我慢して鍛える」のではなく、運動後の反応も確認しながら調整することが大切です。
変形性膝関節症には、薬物療法、注射、運動器リハビリテーション、物理療法、装具などの保存的な治療と手術治療があります。
どの方法が適しているかは、症状や画像所見、身体機能、生活への影響などによって異なります。
手術の必要性については、整形外科の医師と十分に相談して判断してください。
膝周囲の筋力を保つことは大切ですが、すべての方に同じトレーニングが適しているとは限りません。
膝の状態や筋力、関節の動き、日常生活で困っている動作などを確認し、必要な運動を選ぶことが大切です。
医療機関で治療を受けながら運動療法やリハビリテーションを行う場合もあります。
注射後の注意点や運動開始の時期については、注射を行った医師の指示を確認してください。
変形性膝関節症の診断、画像検査、薬や注射、手術の判断などは医師の領域です。
当院では、医療機関で診断されている場合にはその内容を踏まえながら、関節の動き、筋力、歩行、日常動作、運動など身体機能の面から確認します。
どちらか一方だけを選ぶのではなく、必要に応じて医療機関と整体・接骨院を使い分けることも大切です。
「変形性膝関節症と言われたけれど、これから何をしたらいいか分からない」
「運動した方がいいと言われたけれど、自分にはどんな運動が合うのだろう」
「痛みだけでなく、歩くことや階段など、生活で困っていることを相談したい」
そのような方は、まず現在の状態や困っていることをお聞かせください。
医療機関での診断内容も大切にしながら身体の状態を確認し、今できること、今後取り組んでいくことを一緒に整理していきます。
さくま整体院(接骨院併設) 院長
理学療法士・柔道整復師として、診断名や痛む場所だけで判断せず、膝関節の状態に加えて、必要に応じて筋力、股関節や足首の動き、歩行、日常動作、生活背景などを確認しながら対応しています。
自身も交通事故による膝の手術と長期のリハビリを経験しています。自身の経験と医学的な情報を混同せず、患者様のお話を伺い、現在の状態を確認しながら、納得して取り組める方法を一緒に考えることを大切にしています。
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