膝の内側の痛みで何が考えられるか?

膝の内側の痛みで何が考えられるか?
― 病院で「異常なし」と言われても痛い理由を専門家が解説 ―
「歩くと膝の内側が痛い」「階段の下りでズキッとする」「正座やしゃがむ動作がつらい」…
こうした膝の内側の痛みはとても多いお悩みです。レントゲンやMRIで
「異常なし」と言われても、痛みが続けば不安になりますよね。
この記事では、膝の内側が痛くなる代表的な原因と、
画像検査で分かりにくい理由、そしてさくま整体院(接骨院併設)の考え方を分かりやすく解説します。
目次
膝の内側が痛くなるのはなぜ?
結論から言うと、膝の内側=原因は1つではありません。
膝の内側には「靱帯・半月板・筋肉や腱・関節包・骨」など多くの組織が集まっています。
さらに、膝は股関節・骨盤・足首と連動して動くため、痛みの本当の原因が
膝より上(股関節/骨盤)や膝より下(足首/足部)にあるケースも少なくありません。
膝の内側の痛みで考えられる主な原因
① 変形性膝関節症(内側型)
- 歩き始めや立ち上がりで痛い
- 長時間歩くと内側が重だるい
- 夕方に痛みが強くなる
変形性膝関節症は「軟骨がすり減ったから痛い」と思われがちですが、実際は
膝に負担が集中する“身体の使い方”が大きく関係します。
股関節の硬さ、足首の硬さ、筋力低下などが重なると、膝の内側にストレスが集まりやすくなります。
② 内側側副靱帯(MCL)の負担
- 膝の内側を押すと痛い
- 方向転換や踏ん張りで痛む
- O脚傾向・片脚重心がある
スポーツ外傷のイメージが強いですが、日常生活でも慢性的な引っ張りで痛みが出ることがあります。
例えば「膝が内側に入りやすい」「体重が片側に乗る」などのクセがあると、靱帯が休まらず痛みにつながります。
③ 鵞足炎(がそくえん)
膝の内側の少し下に、縫工筋・薄筋・半腱様筋という筋肉が集まって付着する部分を鵞足と呼びます。
ここが炎症・過負荷で痛むのが鵞足炎です。
- 膝の内側下方がピンポイントで痛い
- 階段・坂道・ランニングで悪化
- 押すと強く痛む(圧痛)
鵞足炎は、お尻(臀筋)の筋力低下や
股関節の使い方の問題が背景にあることが多く、「膝だけ」のケアでは戻りやすいのが特徴です。
④ 内側半月板のトラブル
- 曲げ伸ばしで引っかかる感じ
- しゃがむと痛い・不安定
- 痛みの場所が関節の“線”に近い
半月板の変性や損傷はMRIで指摘されることがあります。
ただし、画像所見=痛みの原因とは限りません。
動作のクセや周辺の筋・関節の硬さが痛みを作っている場合も多く、総合的な評価が重要です。
⑤ 筋力低下・身体の使い方(特に臀筋)
当院で多いのが、「膝が悪い」というより「膝に負担が集中する使い方」が原因になっているケースです。
- 中臀筋・大臀筋がうまく働かず、膝が内側に入りやすい
- 股関節が硬く、膝でねじれを代償している
- 足首が硬く、着地や踏み込みが乱れている
こうした状態では、膝の内側にストレスが集中し、痛みが繰り返されやすくなります。
病院で「異常なし」と言われる理由
レントゲンは主に骨、MRIは主に大きな損傷(靱帯断裂など)や組織の状態を評価します。
そのため、動いたときのクセ(機能の問題)は写りにくいことがあります。
「異常なし」は、しばしば命に関わる問題や手術が必要な大きな異常がないという意味で使われます。
痛みがあるのに納得できない…という方ほど、「動作・関節の連動・筋力」を含めて評価することが大切です。
さくま整体院(接骨院併設)のアプローチ
① まず「膝だけを見ない」評価
膝の内側が痛い方ほど、股関節・骨盤・足首の動きや、歩行/立ち上がりの癖が影響していることがあります。
当院では、痛みの部位だけでなく「なぜそこに負担が集中したのか」を整理して、改善方針を組み立てます。
② 筋膜・関節・筋力のバランス調整
過剰に硬くなった部位を整え、動くべき関節がきちんと動く状態を作ります。
そのうえで、膝に負担をかけない「身体の使い方」を
トレーニング・リハビリで再学習していきます。
③ 院長・佐久間裕二の体験から大切にしていること
私自身も、ケガや後遺症に悩み「これ以上良くならないのでは?」と言われた経験があります。
それでも納得がいかず、リハビリや身体の使い方を見直しながら継続してきました。
だからこそ当院では、これまでの経緯を一緒に整理し、納得できる改善計画を立てることを大切にしています。
セルフチェック&自宅でできる対処
まずはこの3つを確認
- 押して痛い場所はどこ?(関節の線/膝の少し下/内側の広い範囲)
- 痛む動作は?(階段の下り/歩き始め/しゃがみ/正座)
- 片脚立ちで膝が内側に入っていない?
痛みの出方で、鵞足炎・靱帯・半月板・変形性などの“当たり”が見えてきます。
自宅でできる対処(無理はしない)
- 痛みが強い日は:階段の下り・深いしゃがみを一時的に減らす
- 炎症が疑わしい時:熱感がある場合は冷却(10分程度)
- 臀筋を起こす:横向きでの軽い脚上げ(痛みが出ない範囲)
- 足首の硬さ:壁に手をついて、ふくらはぎを軽く伸ばす
重要なのは、「膝の内側を直接グリグリしない」こと。
逆に刺激が強くなり、悪化することがあります。
受診の目安(放置しない方がいい症状)
- 腫れが強い/熱感がある
- 膝が抜ける感じ、体重をかけられない
- ロッキング(動かない)や強い引っかかり
- 夜間痛が強い、安静でも痛い
- 発熱や強い赤みを伴う
上記は整形外科での評価が優先です。必要に応じて検査を受けましょう。
特に症状が長く続く方は、病院や整形外科でMRIの検査をすることが必要です。
よくある質問(FAQ)
Q. 膝の内側が痛いのは、やっぱり鵞足炎が多いですか?
A. 鵞足炎は多いですが、変形性・靱帯負担・半月板などもあります。
「痛い場所」と「痛む動作」で見立てが変わるため、評価が重要です。
Q. 臀筋(お尻)の筋力低下は関係ありますか?
A. はい。膝が内側に入りやすくなり、内側にストレスが集中します。
当院では中臀筋・大臀筋の働きと、股関節の使い方を特に重視しています。
Q. 病院で「異常なし」でも整体やリハビリで良くなる?
A. 画像に写りにくい機能の問題(動作・連動・筋力)が原因なら改善する可能性があります。
ただし、腫れや強い不安定感などがある場合は、まず整形外科での評価が安心です。
膝の内側の痛み、原因を一緒に整理しませんか?
「どこに行っても良くならない」「原因をはっきりさせたい」
そんな方は、痛みの背景(身体の使い方)まで一緒に確認していきましょう。
さくま整体院(接骨院併設)/恵比寿駅から徒歩圏内/予約優先制



