ラジオ波による筋膜リリースと普通の筋膜リリースの違いついて






ラジオ波による筋膜リリースと手技の違い|恵比寿のさくま整体院(接骨院併設)が専門解説



ラジオ波による筋膜リリースと普通の筋膜リリースの違いは?
理学療法士がわかりやすく解説

筋膜リリースは、筋膜の癒着・硬化をほどき、筋肉の柔軟性や可動域を回復させるための代表的アプローチです。近年はラジオ波(高周波)を用いた方法が注目されています。ここでは、筋膜の基礎から、ラジオ波×手技の違い、適応・禁忌、臨床での使い分けまでを整理します。

最終更新:2025年8月20日/監修:院長 佐久間裕二(理学療法士・柔道整復師)

目次

  1. 筋膜とは?役割と不調のメカニズム
  2. 従来の筋膜リリース(手技・器具)の特徴
  3. ラジオ波による筋膜リリースのメカニズム
  4. ラジオ波 vs 手技:比較表と使い分け
  5. 当院の施術方針:ラジオ波×手技×運動療法
  6. ハイドロリリースとの違いと連携
  7. よくある質問(Q&A)
  8. アクセス・ご予約

1. 筋膜とは?役割と不調のメカニズム

筋膜(fascia)は、筋・骨・内臓・血管・神経を包み、全身を連結する薄い膜状の結合組織。第二の骨格とも呼ばれ、姿勢や運動、感覚機能に深く関与します。

主な役割

  • 支持・保護:臓器や筋の位置を保持、衝撃を緩和
  • 力の伝達:身体各所の連動を助け、動作効率を向上
  • 循環補助:血液・リンパ流をサポート
  • 感覚受容:圧・伸張・痛みなどを感知

硬化・癒着の主因

  • 長時間の同一姿勢(デスクワーク/運転)
  • 運動不足または過剰負荷
  • ストレス・睡眠不足
  • 外傷・手術後の瘢痕
  • 加齢による水分量低下と弾性低下

症状例:痛み・コリ、可動域低下、慢性疲労、関連痛(遠隔部に波及)など。

2. 従来の筋膜リリース(手技・器具)の特徴

施術者の手や専用ツールで筋膜の滑走を回復させる方法。代表例は以下です。

手技療法(MFR)

  • 持続圧・牽引・皮膚ローディングなどで癒着点へ直接アプローチ
  • 微細な質感の変化を指で判別しやすい
  • 部位選択の自由度が高く、きめ細かい調整が可能

器具療法

  • フォームローラー/ボールなどで自己リリース
  • IASTM*(器具による軟部組織モビライゼーション)
  • 手では届きにくい深部や広範囲に反復刺激がしやすい

*施術者が用いる専用器具を使った徒手療法の総称。

利点:局所の質感に合わせた繊細な介入ができる/セルフケアと相性が良い。
留意:痛みに敏感な方は刺激量を調整。強い圧は炎症のぶり返しに注意。

3. ラジオ波(高周波)による筋膜リリースのメカニズム

専用機器から高周波エネルギーを体内へ送り、深部加温(ジュール熱)を起こして滑走性を高める方法です。

  • 深部加温:水分子・イオンの振動で組織内に熱を発生。皮下深部まで温まりやすい
  • 血行促進:酸素・栄養供給アップ、代謝産物のクリアランス改善。
  • コラーゲンの熱変性と再構築:一時的な軟化→再配列で組織のしなやかさを回復。
体感の特徴:「温かくて心地よい」刺激になりやすく、痛みに敏感な局面でも受け入れやすい。

4. ラジオ波 vs 手技:違いと使い分け

到達性

ラジオ波:深部まで均一に加温しやすい/手技:局所の癒着点をピンポイントに狙いやすい

刺激感

ラジオ波:心地よい温感で低痛性/手技:圧や牽引で違和感を伴うことも

即時効果

ラジオ波:温熱で可動域が出やすい/手技:滑走改善が出ると即座に軽さを感じやすい

再現性

ラジオ波:出力・時間で管理しやすい/手技:施術者の熟練度に依存

セルフケア

ラジオ波:家庭用は適応・安全性に注意/手技系:フォームローラー等で再現しやすい

ベストミックス

ラジオ波で軟化→手技で滑走改善→運動療法で定着が王道

臨床の使い分け:痛みが強い・防御が強い局面ではまずラジオ波で受容性を上げ、次に手技で癒着線を狙い、最後に正しい可動パターンの再学習で定着させます。
禁忌・注意:ペースメーカー等の医療機器装着部位、妊娠中の腹部周辺、悪性腫瘍部位、急性炎症や感染創、感覚鈍麻部位などは避けます。医療機関の指示に従い、安全に実施しましょう。

5. 当院の施術方針:ラジオ波×手技×運動療法で根本から

① 評価と説明

  • 姿勢・歩行・関節可動・筋膜ラインを総合評価
  • なぜ痛むのかを可視化し、方針を共有

② ラジオ波で深部から軟化

  • 心地よい温感でガードを解除し、血流と滑走性を高める
  • 夜間痛や防御収縮が強い時期にも適応しやすい

③ 手技で癒着線を解放

  • 棘上筋・大胸筋・小胸筋・広背筋・前鋸筋などの滑走不良点へピンポイント介入

④ 運動療法で定着

  • 肩甲帯・胸椎・骨盤の連鎖を再学習(呼吸×可動エクササイズ)
  • フォームローラー等のセルフケアを処方

院長は理学療法士・柔道整復師の国家資格者。安全性と再現性にこだわります。

6. ハイドロリリースとの違いと連携

ハイドロリリース(筋膜リリース注射)は、医師が超音波エコー下で生理食塩水等を注入し、癒着面を機械的に剥離・滑走改善を図る医療行為です。当院では実施していませんが、必要に応じて整形外科・ペインクリニックと連携します。

実務の流れ(例):医療機関で痛みコントロール→当院でラジオ波+手技→運動療法で動作最適化→セルフケア継続。

7. よくある質問(Q&A)

Q1. どちらが「優れている」のですか?

A. 優劣というより役割が違うと考えます。ラジオ波は深部加温と受容性向上、手技は癒着点の精密解放に強み。組み合わせが最短ルートです。

Q2. 何回で良くなりますか?

A. 症状歴・生活習慣・可動域により異なります。まず4〜6回で反応を確認し、以降は状態に応じて間隔を調整します。

Q3. 自宅でできることは?

A. フォームローラーや呼吸法、肩甲骨のモビリティドリルが有効。痛みスケール0〜3/10を目安に実施します。強い痛みの時期は無理をしないでください。

Q4. ラジオ波は安全ですか?

A. 適切な評価と設定のもとでは一般に安全ですが、禁忌部位・既往歴には配慮が必要です(ペースメーカー等)。事前にご相談ください。

8. アクセス・ご予約

院名さくま整体院(接骨院併設)
住所〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿3-2-9 光陽ビル101
受付時間平日 10:00〜13:00/15:00〜20:00
休診日土曜午後・日曜・祝日
最寄駅JR恵比寿駅 東口 徒歩10分/広尾駅 徒歩圏内

※本記事は一般的なヘルスガイドです。診断・治療が必要な場合は医療機関をご受診ください。

まとめ

ラジオ波の深部加温で受容性を高め、手技で癒着線を解放し、運動療法で定着させる——この三位一体が最短で機能を取り戻す鍵です。必要に応じて整形外科・ペインクリニックと連携しながら、あなたの「動ける身体」を取り戻します。

© さくま整体院(接骨院併設)|渋谷区恵比寿






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